2019年7月1日月曜日

2019年6月30日(日) 第5主日

「あなたは、わたしに従いなさい。」(ヨハネ21章22節)

1.最後の証人となった使徒ヨハネ

 主イエスの使徒たちは、主の御名のゆえに、ほぼ全員が殉教を遂げました。ゼベダイの子で使徒ヨハネの兄弟ヤコブはヘロデ・アグリッパ1世(44年没・ヘロデ大王の孫)により剣で殺されました。大使徒とも評されていたペテロは、ネロ皇帝下で殉教したと言われています。そんな中、最後の生き残りの証人なったのが使徒ヨハネです。その大きな目的は、聖書66巻を完成させるために神が用いたことです。ヨハネ福音書、ヨハネ黙示録、Ⅰヨハネ Ⅱ、Ⅲの手紙がそれです。

2.神の愛を知ったヨハネ

 ヨハネは、その福音書中で、自分のことを「イエスが愛された弟子」(21:20)と言い、それを証拠づけるように、最後の晩餐ではイエスの側近の座(右の座)にいたと紹介しています。「神は愛です。」(Ⅰヨハネ4:16)「私たちに愛がわかったのです。」(3:16)いずれもヨハネの言葉です。神がまず私たちを愛されました。その愛は、ひとり子を賜ったほどの愛です。その愛はイエスによって知る事ができました。今度は、私たちが神を愛するようにと促されます。神を愛するとは、主にある兄弟姉妹を愛することです。そして、自発的に主イエスに従って行くことです。

3.愛に答えて従ったヨハネ

 ヨハネ福音書は、イエスの愛に答えて、主に従って行く二人の弟子、ペテロとヨハネとの絡みつきで閉じて行きます。ペテロは、イエスから「あなたは、この人たち以上に、わたしを愛しますか。」と問われる事、三度でした。応答の後にイエスに従い行きました。他方、ヨハネも同じく、イエスの後に従いましたが、言われて従う弟子ペテロとは違い、自ら進んで従いました。「わたしに従いなさい」との御声を、自分への招きの言葉として受けとめたのです。私たちも、同じようにして、ある時代のある人々への神の語りかけが、自分たちへのものでもあることを知っています。

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