2021年10月20日水曜日

 2021年9月5日(日) 第1主日

『主の霊がわたしの上にある。貧しい人に良い知らせを伝えるため、主はわたしに油を注ぎ、わたしを遣わされた。捕らわれ人には解放を、目の見えない人には目の開かれることを告げ、虐げられている人を自由の身とし、主の恵みの年を告げるために。』(ルカの福音書 4章18節)

時が満ちて

 バプテスマと荒野の試練を経て、いよいよ主イエスのお働きの開始です。場所は、ご自分の育たれたナザレの会堂です。聖書の巻物がイエスの手に渡されイザヤ 61章が朗読された後、こう宣言なさいました。
 「今日、この聖書のことばが実現しました。」(ルカ 4:21)
神の恵みの始まりです。

 「主の恵みの年」とは 50年ごとの解放と回復の喜びの年です。牡羊の角(ヨベル)のラッパの音で始まります。恵みの年の到来を告げ知らすイザヤの預言したキリストとは、主イエスのことです。ルカの福音書は、主イエスによってもたらされた恵みの年の解放と喜びが記されています。

 ヨベルの年は貧しい者にとっての待望の年でした。負債がリセットされ、手放した土地が買い戻されるのです。ルカの福音書は貧しい者への福音です。
 ヨベルの年の大贖罪日には、民の罪を背負ったやぎが解き放たれました。ルカの福音書は、罪の赦しの福音が強調されています。(ルカ 24:47)
 ヨベルの年には捕らわれ人が恩赦を受けて解放されました。主イエスは、ゲラサの墓に住む人の所に行き幾千の悪霊どもから、その人を解放されました。「罪を行っている者はみな、罪の奴隷です。」(ヨハネ 4:34)主イエスこそが、私たちの主です。
 ヨベルは大安息年でした。あらゆる労苦から解かれる日です。主イエスが来て、目の見えない人の目を開きました。やがて、永遠の安息が到来します。7年を 7度繰りかえしたときに「時が満ちて」ヨベルが始まりました。時が満ちて、主イエスが来られる時に安息と解放が実現します。

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