2025年7月13日(日) 第2主日
『主は私への割り当て分また杯。あなたは私の受ける分を堅く保たれます。割り当ての地は定まりました。私の好む所に。実にすばらしい私へのゆずりの地です。』(詩篇 16篇15、16節)
消えない資産
旧約聖書の「相続」という言葉は、しばしばイスラエル人に与えられた土地を指していますが、神の祝福と約束の霊的な意味合いも含んでいます。
『あなたは彼らの地で相続地を持ってはならない。…イスラエルの子らの中にあって、わたしがあなたへの割り当てであり、あなたへのゆずりである。』(民数記 18:20)イスラエル12部族中、レビ部族だけは分割地はなく、他の11部族の中に散って住みました。その代わりにレビ部族が受け取ったものがありました。ひとつには会見の幕屋で奉仕する祭司職を代々受け継ぎました。もうひとつは奉納物として主に献げる十分の一をレビ部族に神は与えると約束されました。(民数記 18:24)このことから『わたしがあなたへの割り当てである』という意味は、神に属するもの、特別に分けられたもの、聖なるものをレビ部族は相続できるということです。神がご自分の民の究極の相続財産であるという、深い霊的真理を指し示しています。(詩篇 142:5)このことは、キリスト者のことを示したものと言えます。
『朽ちることも、汚れることも、消えて行くこともない資産を受け継ぐようにしてくださいました。』(Ⅰペテロ 1:4)
キリスト者は、神の御子イエス様と共に相続する恵みに与ります。というのも、御子イエス様を信じたことで、私たちは神の子どもとなる特権を神からいただきました。
『子どもであるなら、相続人でもあります。私たちはキリストと、栄光をともに受けるために苦難をともにしているのですから、神の相続人であり、キリストとともに共同相続人なのです。』(ローマ 8:17)
キリストへの信仰は最高の嗣業です。「キリストにはかえられません」(聖歌 539)の歌詞の通り、自分がキリストのうちにあること以上に価値のあることはありません。世に比肩できるものはありません。