2019年2月2日土曜日

2019年1月13日(日)第2主日


「もしあなたがたの互いの間に愛があるなら、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての人が認めるのです。」ヨハネ13章35節


栄光の旅立ち

主イエスが、その弟子たちに「新しい戒め」を授けたのは、過ぎ越しの祭りの前夜、イスラエルの歴史上では、エジプトから栄光の脱出を記念する夜です。モーセ率いるイスラエル民族がエジプトから贖い出された時、神の偉大さと、贖いの力が表されました。前門の虎後門の狼のごとく、行く手をはばむ紅海、追い迫るエジプト軍の戦車。結果は、主が輝かしくしも勝利を収められました。(出エジプト15) 旅立つ日、それは栄光を受けた日、そして、栄光のあらわれに向けて進む日です。

主イエスも、その夜に言われます。「今こそ人の子は栄光を受けました。また、神は人の子によって栄光をお受けになりました。」(ヨハネ13:31)別訳では「栄光を受けます。」とも表現されています。主イエスにとって、その日は、父の御元へと、戻る時をさしています。(13:1)御父の御そばで、栄光に輝いておられた御子イエスが、地上の使命を果たし終えて栄光の御位につく時が来ました。(17:5)主イエスの栄光への旅立ちです。しかし、恐ろしい死の陰の谷、いや、十字架上での死が待ち受けています。苦難の後に待っているのが、栄光の復活と昇天、御父の右に着座されることです。

イスラエルが、石の板に刻まれた十戒、律法を授かった時、シナイの山は火と煙、全山が震え、近づくものは打たれる恐怖が覆いました。主イエスが与える新しい戒めは、万物の支配者、神であるイエスが、膝をかがめ、しもべとなって弟子の足を洗う行為と共に与えられました。「あなたがたは互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、そのように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」(13:34) 

新しい戒めは新しく造られた民に授けられました。イスカリオテのユダにサタンが入り、イエスのもとから去り出て行ったあとです。汚れた足がイエスの洗足できれいになったように、ユダが去り汚れが取り除かれました。新しい戒めは新しい民に与えられました。守る者への祝福は、主イエスが留まられることです。荒野の旅路では、昼は雲、夜は火があって、神が共におられるしるしとなりました。私たちにとっては、互いに愛しあうことは、その群れの中にイエスがおられる、しるしなのです。 

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